水素水が白髪予防に効果があるは嘘？本当？

　年齢を重ねるごとに容姿に関する悩みは増えてきますよね。その中の一つが、この「白髪」。日本人の場合、平均して34~5歳から白髪が出始めてくるようです。実は、この白髪について水素水が予防に効果を発揮するという情報がまことしやかに出回っているとの情報をつかむことができました。そこで本日は、水素水が白髪の予防に効果・効能を発揮するかどうかについて調べたことをご報告させていただこうと思います。

白髪の原因も活性酸素だった？

　まず、水素水が白髪予防に効果を発揮するかの真相に迫るにつき、白髪が生じるメカニズムについてお話していきましょう。

　白髪が生成される直接の原因について、最近、イギリスのブラッドフォード大学の臨床実験皮膚科学教授、カリン・シャルルーター氏らが研究した結果が「The FASEB誌」の電子版に掲載されました。その内容によると、白髪が発生する直接の原因は、過酸化水素であるとのこと。この「過酸化水素」がチロシナーゼ酵素の中の「メチオニン」という黒の色素を精製するアミノ酸を酸化させ、その働きをなくしてしまうことが判明いたしました。

　実は、過酸化水素は「活性酸素の一種」です。そこで、にわかに水素水が活性酸素を除去する効果があることを知っている人が、白髪の原因が活性酸素→活性酸素を除去する水素水→水素水には白髪を予防する効果ありと短絡的に結びつけて情報発信した結果、水素水が白髪に効果・効能を発揮するとの情報が広まってしまったようです。

水素水が白髪予防に効果は嘘！

　ですが、上記の表現からもお分かりいただけるとおり、水素水が白髪予防に効果があるという情報は「嘘」です。さらに具体的に言えば、水素水イオンは活性酸素の一種である過酸化水素を除去しません。実は、水素イオンには除去の対象となる活性酸素とならない活性酸素があるのです。これを機に活性酸素の種類と水素イオンの「活性酸素除去」に関する詳細についてお伝えしていきましょう。

水素イオンは「悪玉」活性酸素のみを除去する

　実は活性酸素には４つの種類があり、順にスーパーオキシドアニオンラジカル(通称スーパーオキシド)、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素となります。この中でもヒドロキシルラジカルは身体を参加させる強い酸化力を有する要素であり、別名悪玉活性酸素と呼ばれています。そして、水素イオンが除去するのはこの悪玉活性酸素である「ヒドロキシルラジカル」のみだったのです。よって、過酸化水素は「水素イオンの作用対象ではない活性酸素」だったんですね。（ちなみに過酸化水素は善玉活性酸素と呼ばれており、過酸化水素が身体に及ぼす作用の中には、身体に好影響をもたらすものもあるとされております。）

誤った情報にご注意！

　今回、巷で流れている水素水効果情報の中で始めて「黒」と断定できるものに遭遇することができました。水素水はその酸化抑制作用から身体に対する様々な効果・効能がうわさされていますが、その中には今回のような「嘘」の情報も存在することが分かりました。水素水が優れた機能性食品であるからこそ、正しい情報を踏まえた上で取り入れるようにしていきたいですね。